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いろんなことがあるけど、生きていくかぎり


by rehamind

原点に戻って

 診療報酬改定の影響で、現場は半ばパニックの様相を呈しておりますが、、、
一通り腹を立て終えたので、現実的に対応を考慮していかなければなりません。

 そもそもこの改定の意味を突き詰めれば、急性期のリハビリテーションで回復しなかった人は、その後寝たきりになっても、介護保険で面倒見ましょうということで、本来の介護予防推進であるとか、可能な限り「健康」な状態で生活していこうという主旨と正反対に位置するものに思われます。冷静に考えれば、非常におかしな物言いだと思うのですが、なぜか決まってしまったことなので、どうにも仕様がありません。

 経営者の立場で考えれば、はじめから不採算の部門に、予算やスタッフを割くことはできないと思うでしょうし、その狭間で、如何に患者様の全体的な健康や生活を改善させてゆくか考える必要があります。
 もちろんこれまでも漫然と行ってきたわけではありませんが、改めて、有効な治療やリハビリテーションの提供ということを科学的に検討しなおさならないと思われます。

 しかし、働く立場としては、そういった方向性で努力はしてゆくわけですが、現実、家族の受け入れの問題で、機能が改善しても在宅に移行できない患者様にどのように対応していったらよいのかは、解決できません。
 それを、それこそ厚生労働省が考えるように、「必要のない人が長期に入院し、必要のないリハビリテーションを行っているのだ」と言われてしまったら、そうかもしれないけれども、やらなければ、確実に機能が低下してしまう、介護保険の範疇で、維持的リハビリテーションをきちんと行える施設が無尽蔵にあるのならばいいのです。そして、それらの施設がすぐに入所できる状況であるならば、、、
 結局は機能を低下させて、寝たきりにして施設入所させましょう。という方針になるのでしょうか?

 腹は立て終えたつもりではありましたが、どうしても、「リハなんてやっても無駄」と言われているような気持ちがして、少し落ち込んでしまいます。

 すべての患者様のQOL向上のための専門職でありたいと思います。



 
by rehamind | 2006-02-27 23:53